結婚6年目、妊活歴約2年(途中、お休み期間あり)の夫婦の不妊治療体験記です。
タイミング法、人工授精(AIH)を経て、今回、初めての体外受精(IVF)を行いました。
人工授精までお世話になった専門病院から転院し、今回の専門病院では、すぐに体外受精(IVF)にステップアップしました。
まだどうなるかはわかりませんが、今の段階でも、体外受精(IVF)にチャレンジしてよかったね、と夫婦で話しています。
今回の経験が、あなたの未来の希望に、そして私の明るい未来につながりますように。
採卵周期、前半〜採卵当日の記事はこちら▼


想像以上の経験をした採卵当日。
結果は後日わかるのかと思いきや、当日に診察室に呼ばれ、先生から採卵結果の報告を受けました。
今回は、採卵の報告とその後についてのお話です。
Contents
採卵結果
まずは、結果からご報告。
採卵結果 合計 | 4個 |
成熟卵(MII) | 2個 |
未熟ぎみ(MI) | 1個 |
未熟卵(GV) | 1個 |
体外受精では、排卵誘発剤を使用し、卵を育てて、たくさんの卵を採るのが一般的です。
でも私の場合は、AMHの値が低いため、排卵誘発剤は使用せず、自然周期(自然排卵に任せての)採卵でした。
(AMHの値については、また別記事で書こうと思っています。)
自然周期ということは、基本、採れる卵は0〜1つの予定です。
それが思いがけず、受精卵が2つも採れたと聞いて、純粋に嬉しかったです。
でも、これは、あくまでも採卵時の成熟度で、確定ではありません。
2つの卵に、ついつい期待が高まりますが、今後は運命に委ねるしかありません。
まずはこの結果に、ただただ感謝です。
体外受精の採卵後の流れ
体外受精というと、採卵が一番のクライマックスのように感じていましたが、実際に経験してみると、ここから先がまだまだ長いのです。
採り出された卵は、どんな風に精子と出会い、成長をげるのか、まずはざっとお伝えします。
体外受精と顕微受精
卵と精子が出会うことを「媒精」と言います。
媒精には、「体外受精」と「顕微授精」の2つの方法があります。
体外受精
運動精子の数が十分にある場合、過去に受精障害が特にない場合、卵子に適切な数の精子を振りかけて受精させます。
顕微授精
運動精子が十分に回収できない場合や、過去の体外受精で受精障害がある場合に行います。
卵子の細胞質内に精子を1つ人工的に入れて受精させる方法です。
実際には細いガラス管に良好な精子を1つ吸引して卵子に挿入し、卵細胞質内に精子を注入します。
※顕微授精は受精方法のひとつであって、卵子が少ないから、なかなか妊娠しないから、といった理由で顕微授精をする必要はありません。体外受精で受精が見られるのに顕微授精をする意味はありません。
※顕微授精の欠点としては、細胞膜の弱い卵子はガラス管の挿入によりダメージを受け受精できない場合があります。
私たちの場合、今回は体外受精を行うことに。
私たちが通っている病院では、「レスキューICSI」といい、媒精から6時間後に卵に変化がなかった場合のみ、顕微受精に切り替える方法も取ってくれることになっています。
この工程は、先生と培養士さんと卵と精子の生命力にお任せするしかありません。
採卵後のスケジュール
採卵が終わったあと、その卵が十分に育ち、体内に移植されるには、以下のようなステップを踏むことになります。
体外受精・採卵後の流れ
STEP1 媒精(卵子と精子を受精させる。)
→「体外受精(IVF)」と「顕微受精(ICSI)」がある。
STEP2 受精確認(翌日、受精を確認する。)
→受精したものを「受精卵」という。受精卵は、細胞分裂を始めて「胚」になる。
STEP3 培養(胚盤胞へ育て、凍結する。)
→インキュベーター(卵管内と似た環境を再現した機械)の中で培養。採卵から約5日で「胚盤胞」という状態になったら、凍結。
※体外で培養することで、子宮内膜(母体)と胚に時間的なズレが生じているため、別周期の移植にふさわしい時期に備えて、凍結しておく。
STEP4 移植できる状態を整える
→ホルモンや子宮内膜の状態を整えて、妊娠に適した環境を整える。
STEP5 胚移植(凍結胚を子宮内へ移植する。)
→着床しやすい状態が整ったら、いよいよ胚移植日が決定。
受精後の大きなステップに、培養・凍結があります。
ここでふるいにかけられ、育った卵が子宮に戻される(移植される)ことになります。
移植には、「新鮮初期胚移植」と「胚盤胞移植」があって、(受精がうまくいけば)私は妊娠率が高いと言われている胚盤胞移植をする予定です。
初期胚移植
→採卵から2~3日が経過した「分割胚」を移植する方法
胚盤胞移植
→採卵から5~6日が経過した「胚盤胞」(子宮に着床直前の胚)を移植する方法
採卵はスタートラインに立ったところだね。
受精確認
説明が長くなりましたが、ここからは結果報告です。
採卵が終わった翌日は、受精確認日。
採卵した4つの卵に夫の精子をふりかけて(体外受精)、受精したかどうか、を教えてくれます。
私たちの場合は、翌日が休診日だったため、確認日は、翌々日でした。
指定時間に培養士さんに直接電話をかけて確認します。
ドキドキしながら、確認をした受精結果がこちら↓
体外受精精(IVF) | 顕微受精(ICSI) | |
採卵数 | 4個 | ー |
成熟卵 | 2個 | ー |
受精 | 2個 | 実施なし |
なんと成熟卵は、2つとも受精卵となり、順調に胚の分割が進んでいました。(一安心)
どちらも体外受精で受精し、レスキューICSIは0個でした。
ちなみに、残りの2つの卵の結果はこうなりました。
・「未熟卵(GV)」(1個)は、翌日に変化がなかったため、体外受精継続をキャンセル
・「未熟ぎみ(MI)」(1個)は、採卵後に体外受精の基準に満たないということで体外受精をキャンセル
実感がわかないけれど、もう卵は立派に生きているんだなぁと
電話を切った後に、じわじわ感じ始めたよ。
【結果】受精
採卵した4つのうち、2つが受精。
初期胚グレードってなに?
媒精の後、胚は細胞分裂を始めます。
媒精後に、2〜8つに細胞分裂したものを「初期胚」といい、
その初期胚の質は、①大きさや分割のきれいさと、②細胞の破片(フラグメンテーション)の多さで、グレード別の1~5段階に分けられます。
(数字が小さい方が良好な胚と言われています。)
受精卵があってよかった、とホッとしたのもつかの間、今回の受精確認の電話では、初期胚のグレードも伝えられるのです。
結果発表の前に、病院の勉強会でもらった「初期胚のグレード判別シート」が、わかりやすかったので掲載しておきます↓。

【結果】初期胚グレードの発表
グレードの用紙が配られた当時は、見方を理解しようとすらしなかったのに、受精確認のときは、これとにらめっこしながら携帯を握りしめていました。
いざ、初期胚2日目のグレード発表です。
気になる結果は、こちら。
体外受精精(IVF) | |
採卵数 | 4個 |
成熟卵 | 2個 |
受精 | 2個 |
初期胚 | グレード3 1個(4分割/フラグメント15%) 判別不可 1個(2分割/フラグメント10%) |
私が通っている病院では、グレード3までが妊娠可能と判断されます。
私たちの受精卵のうち、1個がグレード3、フラグメント15%で基準に到達しました。
もう1つは、2日目で2分割と発達はのんびりしていて、今後、動きがあるといいね(希望)…とのことでした。
【結果】初期胚グレード
受精卵2つのうち、1つが初期胚グレード3。
もう1つが、2日目2分割で、成長は遅れ気味。
引き続き、培養を継続。
胚盤胞グレードってなに?
胚盤胞グレードとは?
初期胚をさらに体外で着床直前の状態まで培養したものを、胚盤胞と言います。
胚盤胞は、初期胚移植よりも着床率は高く、妊娠しやすいそうです。
胚盤胞にまで、体外で必ず成長する保証もないよ。
体内の方がうまく成長できる子もいるともいうし、
どの方法がいいのか、正解はないよね。
胚盤胞になるまでには、初期胚を数日(5〜6日)培養させる必要があります。
でも、この途中で成長をやめてしまったり、うまく成長できなかったりするものも出てくるそう。
そしてここでもまた、胚盤胞の成長はグレード別に分けられることになります。

私の通っている病院では、上記の表のB(-)までならば、胚盤胞移植が可能です。
【結果】胚盤胞グレードの発表
採卵から10日後、培養した卵の育ち具合を聞きに、クリニックに行ってきました。
夫は出張中だったため、私一人で培養士さんから話を聞くことに。
気になる結果が、こちらです。
体外受精精(IVF) | |
採卵数 | 4個 |
成熟卵 | 2個 |
受精 | 2個 |
初期胚 | ①グレード3 1個(4分割/フラグメント15%) ②判別不可 1個(2分割/フラグメント10%) |
胚盤胞 | ①グレード B(-)5 ②キャンセル |
2つあった受精卵のうち、1つは順調に成長し、4日でグレードB(-)に到達しました。
もう1つは、5日目まで成長を確認してくれたそうですが、うまく成長できない様子と判断し、継続はキャンセルとなりました。
判定ラインのギリギリのグレードではあったものの、順調に成長してくれてホッと一安心。
(まあ、私たちの子らしいよね、と思うことにしました。笑)
こちらは、凍結して、移植に備えます。
次は、子宮の状態を整える移植周期に移ります。
【結果】胚盤胞グレード
初期胚2つのうち、1つがグレードB(-)。
もう1つは、成長が見られず、培養キャンセル。
心身ともに、まだ見ぬ我が子に成長させてもらっています。


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